loadinglabel
 
back

Photo book / 2015

TAKING OFF. HENRY 私の隣人

/

「Taking Off」は、性的欲求とのぞき趣味、結婚の失敗についてのリアルな写真集である。 膨大な量の写真や、カットアップコラージュで構成されたアマチュアヌード芸術の記録な のだ。 

アメリカでの旅路で彼女が出会った人々を通じて、Mariken Wessels は Henry のスタジ オと記録の全てにアクセスすることが許され、その使用権をも得た。彼女は作品の再編集 と整理に着手し、一つのアートブックへと形作った。その作品の中で読者は、Henry がミ ューズである妻を見つめる視線の旅へと誘われる。 

「Taking Off」の中で、私たちは Henry の写真への執念を発見し、その執念に向き合うこ とを通して、私たち自身も写真に憑りつかれていく。数年の間、Henry の妻は彼の呪縛の 下で、彼の派手なアマチュアアートのモデルとなっていた。彼自身の部屋の中には、彼が 収集し独自にカテゴライズした、彼女がぼんやりと裸でポーズを取っている 5,500 枚を超 えるモノクロ写真があった。 

彼女は羞恥心を乗り越えた後、最後には Henry のまばゆい世界を発見し、際限なく自身が 複写されていくことに気が付く。これに直面した彼女は、文字通り彼のライフワークを投 げ出し、彼の人生から消えたのだ。Henry は残った物を保存し、隠遁生活を始める。残っ た写真を切り取り、コラージュにしていった。そして彼は、これらを粘土の小立像のモデ ルとして使用し、原形からさらに離れたものにしていった。最終的に Henry は、集めたマ ニュアルから学んだサバイバル術を使って、森の中に消えた。それからは、彼の姿を見た 者も便りを聞く者もなかった。 

Wessels はこの物語を世界へ伝える信用のおける媒体となったが、芸術的に訴えたかったこ とは、夫の創作的狂気を暴露したミューズの勇気である。 

アートブック「Taking Off」は、Offprint London, Tate Modern から 2015 年 5 月 22 日に ローンチされる。APE(Art Paper Editions)から出版される書籍は、「Elisabeth - I want to eat」(2008)、「Queen Ann. P.S. Belly cut off」(2010)と同じ版型であり、三部作を構成 している。 

「Taking Off」は 2015 年に完成する実物大の構造物にも展開される。詳細な情報について は、アーティスト本人にお問い合わせください。